93歳の新人俳優『胡同の理髪師』

下高井戸シネマ、ここに来たのは物凄く久しぶりだ、と思う…
以前に何を観に来たのかも、思い出せないぐらいなのだ。
明大前近辺に住んでいた頃でも、一番近い映画館だったんだけど、
新作を観に常に都心に出掛けていたから、いわゆる名画座まで来る必要がなかった。
でも、このところ新作を見逃してばかりの僕には、とてもありがたい映画館だよ。
上映スケジュールを見たら、気になる映画ばかりで困っちゃう~
10年前に閉館騒ぎになったんだけど、地元の商店街の熱意で存続してるんだよね。
今でも営業してくれてて、ありがとう!

10:50からのモーニングショーで『胡同(フートン)の理髪師』を観た。
お世話になっている方から、以前に勧められていた映画だったんだ。
老人ながら見事なヒゲ剃りさばきを見せ、ドキュメンタリー映画かと思わせた
主人公の チン・クイ(靖奎) さんは、実は本物の現役の理髪師で、
93歳にしてこの映画の初主演を果たしたらしい。
この映画出演で "世界最高齢のアマチュア俳優"という肩書きを持ったんだとか。
チン爺さんの素敵な顔は、初めての演技とはいえ、揺るがない存在感を示していた。
映画に映る役者って、演技以前に醸し出すものが大切なんだなって思ったよ。
単純に言ってしまえば、フォトジェニックであるという事。
それは学習や研究から導き出されるものではなく、
その人自身の人生が顔にすでに刻まれてるものなんだ。
ましてや、本物には誰も敵いません。
そして、元々ドキュメンタリーを手掛けていたという ハスチョロー監督の
思わせぶりな演出を逆手にする技には、何度も笑わされてしまった。
ドリフのコントを真面目にやるとこうなりますって感じ?
静かだけど楽しめて心温まる、とても映画らしい映画でした。
そう言えば、木曽町のアスナロのよしゑさんに出逢って、92歳と聞いたばかり。
この符合に、ひょっとして、神か運命は僕に何かをしろと言っているのか?
タイトルは『木曽のお好み焼屋』?
ち、ちょっと違うなぁ…
『胡同(フートン)の理髪師』(原題: 剃頭匠 / THE OLD BARBER)は、
まだ国内5ヵ所の映画館で上映中のようです。お近くの方は是非!


| 鑑賞 | 19:03 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑
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