ナマステ~、カネクレ~@India 5

とうとうインド滞在も最後の夜だ。
最後だと思うと何だか名残惜しいもんだな。
荷物を片付け、参加者との写真データの交換作業をしながら、
これまでの事をしみじみと思い出してる。

番組放送のお楽しみの為にインドの何処に居たかは言えないけど、
この街はネットカフェもありながら、道端には露天商や散髪屋がいて、
現代と懐古的風景が砂塵にまみれて混在してる。
タイムスリップでもなく、近未来映画によく出てくる風景とも違う。
飢えているのか、長閑なのか、分からない街のエネルギー。
もうちょっとすると、ハイな感覚にイッてしまいそうな妙な気分が何度かあった。
毎日食べたインド料理の香辛料にでも何か影響があるのかな?

街には犬や牛だけではなく、ヤギも猿も象もラクダも現れた。
多種多様の乗り物が信号の無い道路を喧しく往来する中、
人間と動物が混ざり合って生活してる。
今の生活を貧しいと思っているのかどうかも知る由も無い。

撮影現場にラクダを連れた少年が現れたので、
思わず絶景をバックに撮ったら、彼はお金をくれとせがんで来た。
どうやら観光客を相手に小遣いを稼ぐ術を心得ているようだ。
只では撮らせないと主張されたら文句が言えない。
今まで人や動物を勝手に撮って来た事すら失礼な事だったのかと恐縮した。
20ルピーを渡そうとしたら、足りないと不機嫌な彼。
恐らく以前の観光客からもっと貰えた事があったに違いない。
コーディネーターからそれ以上渡す事はないし、
受け取らないなら、あげなくてもいいと言われ、僕は困惑していた。
結局、暫くして彼は渋々といった様子で20ルピーを受け取った。
撮影が終わり、車に戻ろうと歩いていると、
今度は数名の女の子たちが走り寄って来た。
透き通った布をひらめかせながら、こちらに愛嬌を振りまく少女。
とても可愛らしく、思わずポケットの中のデジカメに手が行った。
でも何だか、その誘惑に心のブレーキが掛かってしまった。
彼女らの言葉に耳を傾けると頻りに「マニー、マニー」と言っている。
「私も撮ってよ、そしてお金を頂戴」と言ってるのか?
ひょっとして、さっきの少年から
「黒い服着たハゲのおっさんがお金くれたぜ~」と聞きつけて来たのでは…
とてもフォトジェニックな少女だったが、何だか悔しい気持ちになってた。
勝手な憶測だったかもしれないが、複雑な心境に陥ってしまってた。
大した額じゃないんだから、お金あげて撮らせて貰えばと思いつつ、
相手をし出すと、キリが無くなりそうな不安感。
暫くすると、さっきの少年が今度は子ヤギを連れて走って来た。
「メェ~メェ~」と、とても可愛い声で走り回る子ヤギすらも、
金乞いを目的に誘惑をしてるような気がして、
最後までカメラを取り出す事が出来なかった。

カルチャーショックに戸惑い、今までと違った気分の帰り道。
でもこれがインドだと思うつもりはない。
僕はまだインドのほんの一部を見ただけの事だ。
いや世界の一部を…
あ~、答えになってないな。
言葉を探してたら、3時になってしまった。
ムズかしく考えんなよ、自分…


| @india | 06:40 | comments:22 | trackbacks:0 | TOP↑
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