妻と昼食に
行きつけのラーメン屋の
Technical Ra-Men SaBaBa を訪ねたら閉まってた。
さてと困った何処にしようかと思った時に傍にあったこの店が目に入った。
龍ちゃんラーメン…
名前はよく聞きそうな店名なのだが…

"
もぐらつけ麺" とは何ぞや?
店の扉に書かれている "さばぶしラーメン" という聞き慣れない名前も気になった。

「世界一せまいラーメン店」だと~? 本当に世界一狭いのかぁ?
物は試しだ、入ってみるか!

うおぉ~っ!! 本当に狭い! カウンターに5席のみだ。たった客5人で満席って事だぞ~っ!!
確かに世界一狭いラーメン店かもしれない。これ以上、席が少なかったらヤバいもんな。
塩ラーメンも普通ではない、ヒマラヤ塩というものを使っているようだ。
何だか只モノではないものが店内に入ってから更に漂い始めていた。

「あの、このお店の看板メニューは何ですか?」

「塩と
もぐらつけ麺です」

「じゃあ、その二つ下さい」
狭い店に相反して大柄の大将が狭い厨房の中を動き回っていた。
大きな大将の顔だけが、鴨居や暖簾に隠れて、よく見えないと言ったミステリアスな雰囲気。
壁に貼ってあった演劇のチラシに目をやると、知り合いが出演しているものだった。
保井健、紀伊修平君らが出演する
『夏光線』という舞台のチラシ。
「誰が来ているんだろうね?」と話しながら、その横の黄色い張り紙に目を奪われた。
[ 餃子!! 絶対ありません ] ???一瞬、餃子メニューの宣伝かと思いきや、お断りのメッセージなのだ。
きっと過去に餃子のオーダーで相当嫌な事があったに違いない。
おまけに小さな禁煙のシールも貼ってあり、メニューには酒類も出してないようだ。
ついつい想像してしまう…。

「5人だけど空いてる?」

「どうぞ」

「おぉ、俺たちだけで満席じゃん、狭い店だなぁ、ワハハ~!!」

「大将、とりあえず餃子くれ!」

「…あの、すみません、ウチ、餃子は無いんですよ…」

「何だと? 餃子が無い?」

「はい…」

「ラーメン屋のくせに餃子が無いだと!?」

「すみません」

「普通、ラーメン屋つったら、餃子あるだろ?」

「すみません、ウチはやってません」

「これが『HERO』のマスターだったら、そうは言わないよ!」

「はぁ…」

「何て言うの?」

「…あるよ」

「ほら~、その方がカッコいいんじゃないの?」

「でもウチにはありません」

「絶対?」

「…絶対!」

「じゃあ、そこの壁に断り書きでも貼っておきな~!」

「はい…」

「仕方がねぇなぁ~、じゃあビールくれ」

「ありません…」

「なにぃ~っ!? ここは酒も置いてないのかよっ!!」

「すみません、たった5席しかないもので、長居をされると…」

「わかったよ! じゃあ、ラーメンくれ」

「どれに致しましょう?」

「…塩だ!」

「ヒマラヤ塩ラーメンで宜しいですか?」

「ヒマラヤでもチベットでも好きにしやがれっ!!」

「ありがとうございます」

「チッ!(タバコに火を付ける)」

「すみません、ウチは禁煙なので…」

「タバコも駄目なのかよっ!」

「狭い店なのもので…」

「帰る!!」
「おととい来やがれ~」などと脳内エチュードをしながら写真を撮っていたら、さっそくオーダーメニューが登場。
"もぐら"とは長野県産の
"辛味だいこん" の事のようで、
つけダレにその大根おろしが入っているというものだった。
大将が信州人という訳でもなく、信州で辛味大根の事を
"もぐら"とも呼んでもないらしく、
長野県では実は
"ねずみ"というらしいのだが(僕は聞いた事がない)、
それでは汚らしく思われそうなので埼玉、茨城あたりの呼び方の
"もぐら"にしたんだそうな。
確かに "
ねずみつけ麺" では喰いつき難いよな…。
もぐらの辛味が鼻と舌にガツンと来て、一口目に感動が走った。
「こりゃイイねぇ~」
杉並の和泉に何故かある沖縄タウンの
首里製麺の麺を使用しているようで、何もかも独特だ。
まだ暖かい麺を氷の塊の入ったつけダレで一気に冷して食べるという楽しみ方。
これは暫くクセになりそうだ~。
塩ラーメンに使われているヒマラヤ岩塩を見せて貰ったら、見た目から違ってた。
少し紫色をしており、甘味と共に火山の香りまでしてるような気にもなった。
聞けば、こんな小さな店なのに○○家も常連のようで、
僕らの舌も騙されてはいないという確信が持てたよ。

うっかり肝心のオーダーメニューの写真を撮り忘れてしまった。
いや、これは確実に見るというより味わうべきものだろう。
近所ではイケメンのラーメン店が話題になっていて、影が薄いかもしれないが、
知られざる名店を見つけた気がして嬉しくなった。
SaBaBaが休業してなかったら、この店の事も一生気が付かなかったかもしれない。
おかげでメッケもんした気分だぜっ!
それにしても、代田橋のラーメン店事情は高レベルだよな。ハズレが無い!
あ、店の名前の由来と"さばぶし"の事を聞きそびれてしまった。
明日、
龍ちゃんラーメンが凄い行列になってたら面白いな~。
このお店の大将からメッセージがありました。
このお店の稲垣さんというお方、ピアニストという職業も持っているらしく、
そちらの仕事がある日は休業しているようです。
遠方からお越しの方は電話で確認して下さいとの事です。
龍ちゃんラーメン住所:〒156-0041 東京都世田谷区大原2-26-5
営業時間:11:30~15:00 18:00~翌1:00
電話:03-6750-0050
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