久しぶりに新宿ミラノで映画鑑賞二本立てに挑んだ。
『ザ・スピリット』そして
『チェイサー』というメニュー。
偶然なのだが、この二作品の共通点に今頃になって気が付いて驚いてる。
どちらの主人公も
元○○なのである!
ネタバレになっちゃうから伏せといた方がいいかな?
この立場が両作品とも巧く活かされてたよなぁ~
そしてどちらも善悪二元論を壊しているところがいい。

『ザ・スピリット』はフランク・ミラー監督特有の映像タッチが健在。
『シン・シティ』も好きな僕にとっては堪らない映像美。
気が付けば昼のシーンも無く、暗闇を活かして作られてる映像はまさに、
普通の実写映画ともアニメとも似て非なる削ぎ落とされた世界観を作り出している。
ヒーローものには最適な効果だと思う。
滑稽をスパイスにしたセクシーでクールな映画って大好きさ。

『チェイサー』はポスターのイメージからして、
粋なアクション映画かと思ってたんだけど大間違いだったよ。
『殺人の追憶』以来、見終わった後もズシリと胸に残る韓国映画だった。
なんて重厚巧みな脚本、演出、そして演技だろうか!
日常的な滑稽さも描きつつ、じわじわと来る恐怖、そして押え切れなくなる怒り…
それは観ているこちらまでも葛藤しながら観てしまったほどだ。
先日、警察の暴力について書いたばかりなのだが、
この映画を観ていると、卑劣な犯罪者に弄ばれ、追い詰められてしまうと、
殴ってでも自供させたくなってしまう気持ちも分からんでもない。
法律は人権を守る為にあると思うのだが、
それを逆手に取られて犯罪者が裁かれないともなると、
こちらから破ってしまいたくなるものだ。それが怒りというものだ。
勿論、この映画はそれを問題テーマとしている訳でもなく、
連続殺人事件の行方を追う羽目になってしまった男の物語だ。
これほどドキドキハラハラさせられた上で、心に突き刺さる作品は滅多にないぜ!
韓国映画は骨太な作品が今でも健在なんだね。
ナ・ホンジン監督、憶えておかなくてはならない名前だ。
ハリウッドがディカプリオ主演でリメイク権を取得しているみたいだけど、
これだけ完成度の高い作品にどれだけ立ち向かえるのか楽しみだね。
日本映画も、もっと逞しくなれっ!
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